泣いて笑ってドタバタ介護奮闘記!

介護職員石ころのシッポが職場の利用者様とのほのぼのエピソードや振り回されっぷりをお話しています。また介護で役立つ情報や健康、美容情報などもご紹介していきたいと思います。ゆっくり、まったり更新していきますのでよろしくお願いいたします。

良き介護士になれるようがんばります。

本日も遊びに来ていただき有難うございます。

私が介護の仕事について介護ということを大きく学んだ利用者様が3名おられます。

どなたも今は私が勤めている施設を離れてしまったのですがそれでもこの3名の利用者様は私の中では介護士として大きく育ててくださったと思います。
今日は私が勤めている施設で暮らしていた「まつさん」のお話をしてみたいと思います。

まつさんには大変お世話になりました。
私が何も知らない状態で介護の世界に飛び込んでもそれなりにこの仕事ができるようになったのはまつさんのおかげです。
まつさんはいつもニコニコ笑顔の素敵なおじいちゃんでした。

若かりし頃、戦艦大和に乗っていた経験もお持ちです。(まさかテレビでよく見たり聞いたりする戦艦大和に本当に乗っていた方が身近にいたのに驚いたものです。)

車いすの生活で自力では立つことができませんでした。
それでも調子のいい時は「コンチキショウ!進め!」といいながら車いすを一生懸命自分で動かす努力家でもありました。
亡くなった奥さまが大好きでよく私にまつさんの若かりし頃のアルバムを見せてくれました。

まつさんは頭はとてもクリアでよくまわりのことを見て気を使ってくださるおじいちゃんでした。

私が初めてまつさんに会ったとき「初めてなんだから失敗は当たり前。わしも若いころ人を教育していたからよくわかる。ベットから車いすへ移るのやら、お風呂なんかわからなくて当然なんだ。わかるか?怖がっちゃいかん。わしが練習台になってやるからいつでも声をかけなさい。」
有難かったです。ことあることに「まつさ~ん」とかなり練習台になってもらいました。
ここを抑えると痛い、とかここなら楽だ、細かく教えてもらいました。
「おまえさんは車いすとベットへの乗り降りや風呂やオムツ替えは大丈夫じゃがちょっと着替えがへたっぴじゃね。」よく笑ってました。そうなんです。よく前後ろ逆に着せてやり直したり、ねじれていたり…。
まつさんを苦笑いさせることが多々ありました。

まつさんは私が夜勤のときは「そこにお菓子あるから持って行って食べれ。」といつも差し入れしてくれ、日中いなかった私に一日の出来事まで説明してくれました。(職員の引継ぎより詳しかったです)

そんなまつさんは少しづつゆっくりと弱っていきました。
声がかすれて聞き取れなくなり、食事もどんどん取れなくなり、ふっくらとしたお腹がぺちゃんこになってしまいました。もちろん入院してきちんと治療はしてもらいました。
でも今まで着ていた洋服が全て大きくなり「お前さんの着替えが楽になったようじゃ」と笑っていました。

ある日まつさんの入浴の担当が私でした。
「まつさん今日私が入浴担当です。明日奥さまのお墓参りですよね。いつもよりちょっとカッコいい洋服着ましょうね。」
まつさんの大好きな奥さまのお墓参り。いつもより気持ち入念に綺麗にしてあげました。
また私の苦手な着替えも我ながら上手くでき「まつさんお墓参り、心おきなくお参りしてきてくださいね。」とお互い笑顔でサービスを終えました。

その後ケアマネージャーに
「まつさんの着替え二人でしたの?」と聞かれ
「いえ、一人でしましたよ。何かやってしまってました?」と聞き返すと
「今、用事あってまつさんの所行って来たけどあんなに綺麗に着替え出来てるの初めて見たから。まつさん幸せだね。」と言ってもらえました。
嬉しかったです。これもまつさんのお蔭です。

そんな出来事があった次の日私は休みで家におりました。
夕食を食べて一息ついたころ私の携帯がなりました。職場からの電話です。
「まつさんが救急搬送されたから、すぐに職場に来て」
私は職場から一番近くに住んでいる職員だったので呼び出しがかかったのです。

職場に着くとまつさんは既に病院に運ばれ、施設長が「遅番がまつさんと一緒に病院に行ったよ。僕も病院に行くから悪いけど夜勤者くるまで遅番業務引き継いでやってもらえるかな?」
「わかりました。連絡お待ちします。」
その言葉を聞くなり施設長は病院に向かいました。

まつさんはお墓参りに行って帰ってきた後、おやつに出た大好きなお饅頭をニコニコしながらほおばったそうです。
そのあとおなかいっぱいだからと夕食をキャンセルされ、遅番が夕食後薬をお部屋にお持ちしたところ反応がなくなっていたそうです。

まつさんは戻ってきませんでした。
まつさんは奥さまの命日に旅立たれました。
まつさんには本当に感謝しています。
最後にもう一度お会いしたかった。
そして「有難うございました。」と一言お礼が言いたかったです。

まつさん。私頑張って着替えの上手な介護士になります。
見守っていてくださいね。

 

 

お読み頂き有難うございました。
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